南博 (85 pf) さんの著書のこと

2012-06-16

暫く忙しくて何も書けませんでしたが、今日は86年卒のピアニスト、南博さんの著書についてご紹介したいと思います。

小学館文庫
白鍵と黒鍵の間に ~ジャズピアニスト・エレジー 銀座編~

既にピアニストとしては良く知られている、南博さん(86年卒)という人がいます。この方は物書きとしても知られており、既に近い世代の方々は彼の本を複数愉しんでいるのではないかと察してます。ダンモ研OBにはタモリさんやそれ以前からジャズに関する事以上に様々な「知見・才能」を持った人達がおられるので、そういう方々の活躍もOB会の皆さんに少しずつご紹介出来れば、と思っております。「この人は..」という方がおられたら、是非ご紹介したいので事務局へご一報の程、何とぞ宜しくお願い致します。

この「白鍵と黒鍵の間に」は、2008年5月に小学館から単行本が初版され、2010年7月に文庫で出版になっています。南氏は他学からダンモ研への都内留学でしたが、その前後の自伝的エピソードがエッセイ風に書かれています。 取りあげられた出来事の面白さもさることながら、南氏の文才も非常に秀逸であり、読んでいて飽きの来ない出来になっています。小学館の方の〈あとがき〉の一節を下記します。

おもしろかった箇所を羅列しているときりがありませんが、本書の一番の魅力は、そうした爆笑の中にペーソスがあり、悲しみと悦びがないまぜになって存在し、汚い者と美しい者が同居し、絶望と希望が隣り合わせに位置し.. といった、一見矛盾するものたちが実は決して矛盾すること無く同時にある、というところなのではないか..

これはダンモ人の手前味噌かもしれませんが、書かれているトピックの感じ方や表現の仕方が、小職にはとても「ダンモ的」であると感じてしまいます。心の奥底では清く高いプライドを持ってるのですが、時に自虐的な、或いは「当たって砕けろ」的なアプローチで、全体に一貫して逆境に強く前向き、と申しましょうか..。

昨年のイベントの時は、普段は殆んど意識してない「ダンモ魂」、あるいは何となく集まって迎合するのを善しとしない「ダンモ人」の気質から、果たしてどれくらいの方々が集まってくれるだろう? と少し心配していたのですが、早大出身者も他学からの留学生も、「心の奥底のダンモ的プライド」みたいので繋がっていたようで、本当に沢山の方々に集まって頂いて盛り上がりました。 南さんも、佐藤達哉さんGrでの演奏や2次会での演奏など、車椅子に乗っての大活躍で、誠に有難く思っております。

この「銀座編」に続いては、バークリー留学時代の「鍵盤上のU.S.A.」、最近も「マイ・フーリッシュ・ハート」という本も発行されています。国内外出張の際などには最適の読み物と思いますので、是非チェックしてみて下さい。写真は昨年50周年の時の南博氏、手前のテナーは佐藤達哉氏です。