ユーロのピアニスト (その2)

2013-06-12

Jos van Beest / オランダ

Everything for You
    ごく当たり前に弾いているようでありながら、その音楽は甘くせつない美メロの名手。こんなピアニストがいることも、オランダがジャズ大国であることを表してはいないでしょうか。情に掉さして流れるままに川下りするものの、大岩が現れては良く避けて難を逃れ、決して破たんを来さず、ゆったりとした時間が流れる中で大人のジャズが楽しめます。それをサポートしているベースもドラムスもまたごく普通で、一見ワンマン・トリオの風情ですがこれが上手いのです。ユーロのリズム隊の上手さはアメリカのリズム隊とは幾分異なるものの、それをどのように表現したら良いか分からないのですが、おしゃれでそれでいて良くスイングしています。
    他にもアルバムがありますがどれも良いアルバムですから曲で選ぶのも良いでしょう。澤野商会のアルバムは皆良い音で録られていますが、このアルバムは中でもオーディオ的にお勧めアルバムで、あっと驚くような音ではありませんが、全体的なバランスに優れた録音のアルバムです。

Ignasi Terraza / スペイン

In a Sentimental Groove
    スペインと言うとテテ・モントリューの名演を思い出します。このスペインもまたジャズがお好きな国で、この国から出るジャズアルバムに注目をしていると思わず良いアルバムにぶつかります。美メロの軟弱派ではなくハードバップ系の硬派そのもので、明るく強烈な日差しの下でガンガンと弾きまくります。
    彼のメロディーやノリに新しいものを感じることは無く、その意味では古臭いのですが、リズム隊もそれに合ったバックを付けて、何か昔懐かしい思いがします。他にもアルバムがありますがこのアルバムが一番ノッテいると言えそうです。